コミュニティネットワーク協会

多摩プロジェクトpart2

第11回 多摩ニュータウンで暮らし続けるしくみをつくる会【愛宕】レポート

 2023年2月18日土曜日、かえで館にて開催された『第11回多摩ニュータウンで暮らし続けるしくみをつくる会(愛宕)』を開催しました。活発な議論で具体的な方向性が定まった日になりました。
 それぞれに役割を定めて、いよいよオープンに向けてラストスパートです。

1.会の概要


開催日時:2023年2月18日土曜日 10:00~12:00
開催場所:かえで館
参加人数:19名
議事内容:①進捗状況など関連事項の報告 ②グループに分かれての分科会と発表

2.進捗報告など


①前回の振り返り(CN協会・渥美より)
◎前回より愛宕プロジェクトの体制充実を図るためCN協会の近山、岡田が参加しています。
◎タウンニュースに近山、渥美の2名で取材を受けました。
※タウンニュースホームページ:https://www.townnews.co.jp/0306/2023/02/16/664755.html

②最新状況報告(CN協会・近山より)
本日の会には、CN協会の設計担当である野田は参加していませんが、開設に遅れが出ないように4人のベテラン職人他で工事を行っています。9:00~17:00で行っていますので、お名前と見学を言ってもらえれば覗くことは出来ると思います。(なお、危険なこともあると思いますが、)すでに危険な作業は概ね終わっており、デイ、売店、カフェの区画は出来上がっています。壁塗り入りますので、見学していただければと思います。
2月22日学生ボランティア、関係者ボランティアが入っての壁塗りのワークショップを行う予定になっています。ボランティア保険に加入してもらう必要がありますが、関心あればぜひとも申込みいただき、現場を見ながら壁塗りなど参加いただければと思います。
 社会実験の振り返りを粛々と進めています。先日、松本自治会長、倉若さん、渡辺さんとまつまるの軒先居酒屋にて、食の提供に長い間関わってきた篠崎管理栄養士の食事を囲みながら、地域の人が働けること、愛宕の場所がどうあるべきかについて話を行いました。
4月15日オープン式典は午前中に予定通りに行います。なお、3月末には愛宕の改修工事終了予定です。
本日の分科会では愛宕の場所に、地域住民にとって何があると良いのかについて議論を深めていきたいと思います。

③愛宕交流拠点の仕組み(CN協会・近山より)
事業についてはお風呂のないデイサービスを行います。 9:30から16:00で昼食付というイメージで考えています。本日の分科会ではデイサービス運営時間以外での場所の活用方法、まつまるとの連携、地域連携のできるプログラム、地域の多様な経験や能力を持った人やスペシャルな方によるプログラム提供などをどのように行っていくのかなどを検討してもらいたいと思います。
場の中には地域食堂も設けて、子どもから高齢者まで参加できて、食や買い物、困りごと相談が多様に寄せられて、声を拾い上げられるような場所を、地域の皆さんの協力を得ながら作り上げていきたいと思います。
また、先日は世田谷区にあるふきのとうという団体に伺いました。社会福祉法人でデイサービスを複数行っており、お風呂のない事業所、ある事業所を見学して話を伺ってきました。風呂のないデイサービス事業所はプログラムの魅力が大切であること、男性の利用者が比較的多いこと、プログラムのレベルがかなり上がっていることなどが分かりました。プログラムの企画はスタッフや地域の人の協力が重要ということもわかりました。今後は皆さんとの議論を通じて地域の皆さんや多方面からの協力を得て地域交流拠点を確実なものにしたいです。

④3月開催の春ボラ
3月のボランティア企画として、学生さんによる『春ボラ』が企画されています。企画内容の変更について中央大学ボランティアセンターの学生スタッフである岸さんから説明がありました。
3月15日はワークショップの予定で、DIYを参加者で行いながら地域つくりを考えるということで進めていましたが、工事等の遅れもあり、内容を一部見直して、左官体験に切り替えました。3月15日当日は学生10名程度が参加します。春ボラは今回限りですが、その後も継続的に参加できるようにしていきたいと考えています。なお、今回はプログラム変更等の都合により学生だけで実施します。また、愛宕での取り組みは学生を中心にInstagramで情報発信をしており、多くの方に投稿を見て頂けています。

⑤その他事項
専門性の高い方からのボランティア表明も届いています。80歳の看護師の方からは無償を強く希望されたうえでのボランティア、千葉にいるケアマネで心身の衰弱されている方の支援や生活保護世帯の支援を行ってきた方が週3日程度であれば何かお手伝いしたいという希望、2月の壁塗りには前橋から参加の連絡来ています。
少しずつですが、口コミやInstagramでの発信により全国からの問い合わせが来るようになっており、こうした力も取り込みながらしっかりと地域の皆さんとの連携を図っていきたい。

3.分科会での検討及び報告
 分科会につては高齢者ニーズについての検討グループ、多世代交流の内容、企画、イベントについての検討グループに分かれて行いました。

多世代交流チームの様子】

①多世代交流等の分科会の主な内容
【浅野さん】
◎学生がふらっと立ち寄るには、単価の低い商品が必要→具体的には、コーヒー1杯100円くらいで、実際に来てみたいと思う値段設定が必要。

【山口さん】
◎坂下には学生が多いので、広報を多方面に広げる必要がある。 団地の掲示板だけでなく、駅の掲示板やSNSの活用も検討する必要がある。地域よっては広報誌などが投函されない場合もある。自分の住まいには広報誌は入らない。情報収集することが多い若者向けにはSNSが有効、 「今日のメニュー」などをInstagram等で発信することで若者はリアルタイムで情報を入手でき、来店するきっかけになるかもしれない 
※高齢者もかなりインスタを見ており、那須の廃校活用も5年目でヒットした。
→学生主体のSNSチームを結成してもらいたい。広報担当者として直接会わなくてもできることを担うことも検討してもらいたい。(CN協会・近山)
【渡邉さん=文化的街づくり担当】
◎前回の定例会で「文化的な街づくり」がキーワードとして挙がった(文化的=音楽やアート、写真など)
→ストリートピアノの設置や、近くの小中学生に描いてもらった絵、地域住民が撮った写真の展示など
=これらが来店するきっかけになるのではないか?
◎オープン後に音楽会をやりたい
┗平日からうるさくするのは近隣住民に迷惑がかかるが、休日なら多少音漏れしてもいいのでは?
→音楽会をできる人をリサーチ
→まつまるののきさきに来店した若い男性→ウクレレ、ピアノ、ハーモニカができる
→デイサービスに大画面のテレビがはいる。映画会もできるのでは?

【北田さん】
◎やはり「食事」が大切
→日替わりメニューがあると足を運ぶきっかけになるのでは?
※日替わりメニューは実際に検討中で、中身としては「1食で1日に必要な野菜の量の半分を摂取できるもの」が良いのでは?
+日替わりメニューだけだと料理を作る側の負担になるため、「固定メニュー+日替わりメニュー」という形にする
◎「いくらで提供できるのか」については要検討
◎おいしいお店をリサーチして情報を共有しましょう。
◎1袋10円くらいのインスタント味噌汁を提供して、購入者に自分でみそ汁を作ってもらうのもあり

【戸松さん】
◎「気軽に入れる、足を運んでくれる場所」である必要がある=「愛宕ならでは」の特徴・価値が必要
→アート、音楽などが具体例
◎自分たちですべてをまかなう必要はなく、難しい部分は外部(地域)と連携するのもあり
→具体的には、地域のパン屋さんやコロッケ屋さんの商品を調達して販売する
→高齢者が家で作れないもの(揚げ物、刺身、おはぎなど)を販売すると、「ならでは」の特徴を生み出せるのでは?

【岸さん】
◎無印良品のようなシンプルな雑貨に興味がある。→気になる雑貨の情報共有

【田島さん】
◎コミュニティセンターとの差別化が必須=音楽会や映画鑑賞はコミュニティセンターでもできる
→「愛宕のスペースに行かないと得られない経験・価値」を提供する必要がある
◎家から出たいけど出られない人向けに、食事のデリバリーを若者中心に行う。(ちょっとした困りごとの解決・相談や重いものの運搬なども含む)=これらはコミュニティセンターでは提供できない価値
+若者が中心に行うことで、多世代交流にもつながる
 また、見守りサービスとしても機能する
→需要と供給はあるけど、どうやって両者を結び付けるか?(浅野さん)
→中大生などが多く暮らす学生マンションにアタック?(田島さん)
※家賃を下げる代わりに地域貢献をする、というシステムを導入した例も
=横須賀、名古屋など
→あまり成功していない…
→インセンティブを「家賃」ではなく、まつまるや愛宕限定で使える「地域通貨」にするのはどうか
  ┗来年度多摩市が主体となって地域通貨の実証実験を行う(愛宕を念頭に)
◎地域通貨のデザインは、地域の方が描いたデザインを採用すると愛着がわくのでは?
◎ボランティアをすることでポイントがたまる(地域通貨をゲットできる)システムも面白そう

【岡田さん】
◎子育て世代は孤立しがち→ただ来るだけで安心感が生まれる空間が欲しい
◎幼小中高大の世代間交流ができるスペース・機会も重要

【松本さん】
◎愛宕地域では孤独死が多い
◎高齢者にとっては、やはり「食べること」が楽しみ→食事がつくとイベントの参加率が高い!
◎高齢の方にとっては、若い人から声を掛けられるととても嬉しい
◎ワタミの宅食に頼りすぎで、高齢者が家から出ない…
→愛宕の交流スペースに飲食スペース(食事拠点)を設けるのはとても良い
◎かえで館に団体登録しているバンドを音楽会に動員すると良いのでは?
◎コミセンと違うイベントもよいが同じものも必要(手話の歌は好評だったと実演)
◎今日私の(その日その日にその人だけに求められる)役割があるということは大切
◎何より、年寄りを元気にしてもらえる場づくりをみんなで取り組みたい!

②高齢者のニーズの掘り下げ
◎デイのニーズの掘り起こしが必要。魅力づくり(上野)
◎本人が楽しんでやれるプログラムが必要。風呂がないので、家族のニーズで預けるのではなく、本人が行きたくなるデイ(五十住)
◎デイサービス単体では収益が厳しい。3年後の介護保険改正で要介護1、2も総合事業になると、さらに厳しい(上野)
◎介護保険が厳しくなることを想定した事業スキーム。4重構造で成り立たせる(渥美)。
◎医療、看護、介護、住まい、交流拠点など地域を面として全体の仕組みを整える。デイサービスもその中のひとつ(渥美)
◎どのようなデイか。
  →個々の介護計画づくりやリハビリなどのため、専門職が必要
  →企業との連携
  →まつまるの事業内容との連携による内容の充実
◎キーワードは本人が選ぶデイサービス。そこに絞って検討する。定員20人として週6日だから述べ120人。週2回として実人数60人の登録が必要。60人に選んでもらえるデイサービス(高橋栄)
◎デイの魅力をどうだすか。かえで館との差別化は? プログラムはかえで館が充実している。費用もかからない。元気な人はかえで館にいく(鈴木)
◎たとえば「働くデイ」はどうか(渥美)
◎町田に認知症デイが、それをやっている(高橋栄)
◎デイサービスというと、既成の概念にとらわれがちだが、愛宕も多世代多文化の交流拠点。デイを利用する高齢者、あるいは利用者が働く。ボランティアで入る地域の人、学生がかかわる。食堂は地域に開放(渥美)
◎宅配便と連携してモノを宅配する有償ボランティアがある。本人を支える地域ボランティアはどうか(五十住)
◎地域ボランティアを組織したい。地域のみなさんがやりたいこと、得意なこと、社会に感謝されることを拠点で生み出したい(渥美)
◎新しいものを作りたい。たとえば、松が谷では卓球のアスリートを目指している車椅子の30代女性が高齢者や子ども相手に卓球コーチをしている。彼女は夕方、物販コーナー『毎日屋』のレジに入っている。あるいは豊島では障がい手帳をもつ30代が健康麻雀の運営をサポートしている。障がい者が障がい者を支え、そこから醸成される雰囲気はやわらかい。一般企業ではメンタル的に働くのがつらくなる障がい者も、効率一辺倒ではない空気が心地よい。障がい者同士、支え合いながら働いている。そこに健康麻雀にくる高齢者も、その空気になじみ、両者は親和性がある。そのような仕組みや人と人との関わりを作っていけたらいい(渥美)
◎ゆるく、かつ、斬新な方向にしたいんですね。制度や現場を知っていると、頭ががちがちになりがちだが、「こんなのあったら楽しいんじゃない」って発想ですね(高橋栄)
◎制度にとらわれないのは楽しいかも(上野)
◎愛宕を歩いている人が増えたらいい。そんなイメージから構想が始まっている(高橋栄)
◎仕事、リハビリ、ボランティア・・・。ポイントは「食と文化」ではないか(渥美)
◎ひきこもりの方に外に出てもらうことが大切(門司)
◎障がい者の就労支援の相談にのっている。今は障がい者の選択肢が少ない。就労A型、就労B型、生活介護、正社員の4択。この制度からこぼれ落ちる人が少なくない。たとえば、正社員として週20時間働くのはつらい障がい者、週1日だけ就Bで働きたい障がい者・・・。このように制度の狭間で悩む人やグレーゾーンの人が増えている。こうした人々は今の福祉制度ではカバーできない。だから、そのような人も参加できる場所に。デイサービスという制度事業を前提としながらも、20人定員のうち数人は受け入れることができるのではないか。そのような弾力的な可能性も含めることができたらいい(渥美)
◎訪問をしたい(家から出て来られない人のもとへ)(上野)
◎民生委員が足りない。周りきれていない。
◎高齢者と学生がチームを組んで訪問する。交流拠点の名刺をもって回ると信頼される(上野)
◎そのような拠点になってほしい。場があると活動が広がる。ゴミ出しと買い物支援がニーズ。愛宕交流拠点でつながる。拠点にかかわる人がつなげる(高橋栄)
◎そういう人が、あの場にいると嬉しい(鈴木)
◎相談のお手伝いをさせていただきたい(上野)
◎掲示板をつくりたい。「こんなことがほしい」「こんなことを助けてほしい」人と「これがある」「これができる」人をマッチングさせる(高橋栄)
◎支援ではなく、支え合う。高齢者が高齢者を支える、障がい者が障がい者を支える。両者は支え合う関係。課題を自分たちの力で解決していく。愛宕では、70代の女性が居酒屋をやると手をあげられた。自分たちの地域は自分たちで必要なものをつくっていく。それが目指す形(渥美)
◎デイサービスの制度を使うが、既成のデイサービスではない(渥美)
◎誰でも食堂がいい。永山の福祉亭が続いているのは、食。それを地域の高齢者が作っている。最近、子ども食堂も始めた。これがニーズ。食をキーにして「誰でも食堂」とするとよい。調整しやすい。草むらが南大沢で、モーニングを始めた。「高齢者のモーニングで補助金」を多摩市から出るように交渉してはどうか(鈴木)
◎補助金に加えて、フードバンクの活用も(門司)
◎松が谷では社協から相談を受け、8050の不安をもつ50代女性の自立支援のお手伝いとして住まい確保に協力した。結果、住宅を確保できた(渥美)
◎地域データを集めること(認知症、高齢者分布ほか)→行政にもらう。
◎そういうリサーチと高齢者+学生でやるといい(上野)
◎都営入居(420世帯)が始まると、どう様変わりするかリサーチを(高橋栄)→JKKが東京都に確認する
◎今後の活動として「サポーターの会」(仮称)を作ろう。今日の議論を深め、具現化したい。関わる先がほしい。大学生とも組んで活動したい。
◎掲示板の設置はどうか。アナログだが、手伝ってもらいたいこと、交換したいものなどを書くことで情報交換できる。
→これであれば、支援者と被支援者の関係を超えるような関係を形成できないか。
◎デイサービスの言葉を変えられないか。少し我々が目指すものとは違うのではないか。
◎福祉亭のような誰でも食堂を行ってはどうか。
◎子ども食堂は配布型になっているので、変えていく必要がある。
◎高齢者のモーニングなどを行い、多摩市からも財政的支援を受けてはどうか。
◎子ども食堂をみんなの食堂にして補助金をうけてはどうか。
◎相談センターは私にやらせてもらいたい(上野さん)
◎住まい、居住支援の実施が必要
◎公社で支援できないものもあるだろうから、そうした情報があると見えてくるのではないか。

4.アンケート報告


①今日のイベントで期待したこと、参加した理由
大学で社会学を扱っており、交流拠点づくりにとても興味をひかれました。
愛宕事業の明確化
運営方法の明確化
デイの運営者、運営方法など具体案
進捗状況を知りたい
新しい意見を期待

②感想意見など
色々なアイデアだしができたことはとても有意義でした。
若い世代として愛宕で何ができるのかを考えてみたいと思います。
地域通貨含め、市と協力しなら、いろいろなことが、可能性が広がっていくことは大変面白いです。
多様性など、発想の自由があってとても楽しく意味があったと思う。
コミュニティスペースとの差異の話が出た。愛宕の場所とかえで館の違いをわかりやすくまとめてほしい。
多摩市では油絵を描く人が多いが、つながりが少ない、出す場所がないという話を多摩市の友人から聞いた。
油絵はにおいなどからいいイメージはないが、その地位向上を図りたいと話があった。
新しい施設にコミュニケーション要員の学生を雇うことはできないか。ボランティアもよいが、限界がある。
正直、報酬が出れば若者は集まると思う。
コミュニケーション要員の店員を、余裕をもって配置できないか。
愛宕の住人が何をもとめているか知りたいし、現地で聞き取りをしたければ、どこから入ればいいか、どうやってすればいいかわからないです。

以上

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